ボストンキャリアフォーラムの裏ワザ

ボストンキャリアフォーラム(BCF: Boston Career Forum)、通称ボスキャリにおける就職活動のノウハウを徹底解析

カテゴリ: 業界裏ワザ

【固定概念に囚われるな】

留学生のための就職活動として、「ボストンキャリアフォーラム(BCF)」は圧倒的な存在感を放っています。

多くの学生が外資系の投資銀行、コンサル、メーカー、ITなどを志望する一方で、安定している日系企業を目指してくる人も多いです。

メーカー、メガバン、ベンチャー企業、金融、IT――日本の学生が喉から手が出るほど欲している内定先が、ボストンキャリアフォーラムには勢ぞろいですね。

管理人は現在外資系企業で働いておりますが、過去に上記の二つの業界から内定を貰った経験があります。

それらの経験から、日系の大企業で内定を貰う際の裏ワザを紹介します。

①時間は有効に使え

BCFでよく見かけるミスは、無駄なことに時間を割いてしまうことです。

例えば「手書きの履歴書」。

日本の就職活動では履歴書の手書きは常識かも知れませんが、BCFは海外学生の就活の場です。

管理人はアメリカの大学ランキングでTOP20位くらいの所だったので、今まで手書きの履歴書なんかを書かずとも書類審査で落ちることはほぼありませんでした。

BCFでは数十枚履歴書を消費するため、1枚1枚手書きで書く時間はかなりもったいないです。

そんな時間があるなら企業研究や自己分析に充てましょう。

ただし、注意しなきゃならないのはタイピングするにしてもしっかりとした履歴書のテンプレートを使用しなくてはならないことです。

たまに英語版のレジュメをそのまま日本語訳したものを持ってくる人がいますが、それだと恐らくTOP20の大学でも落とされてしまうことでしょう…。

履歴書のテンプレートは
ここから入手できます。

②周りと差別化を図れ

ボストンキャリアフォーラムには毎年1万人近くの人が訪れます。

その殆どの人が黒いスーツに赤か青のネクタイと就活鞄を持ってやってきます。

しかし、BCFは海外の就活の場。

勿論スーツの着用は会場入場の際に義務付けられていますが、就活用の黒いスーツを着てこなくてはならないというルールはありません。

1万円くらいの安い黒いスーツを着てきても、仮に管理人が面接官だったとしたら印象に残りづらいです。

逆に、少し値段が張っても少し生地のいいものを使用するのが望ましいと思います。

ネクタイの色も、あえて周りに合わせていく必要はありません。

一度紫のネクタイでディナーに行ったことがありますが、「エロいね」と言われて好印象でした。

もちろん企業によってカルチャーや社風はありますが、差別化を図って印象を持たせるテクニックはかなり重要になってきます。

ただし、差別化を図るのと常識を持ち合わせないというのは別問題です。

日本の企業なので、しっかりと社会人としての常識やマナーは守りましょう。

③パッションを持て!

管理人が貰った大手メーカーとのディナーの際、あることに気づきました。

それは、その会社売っていた製品を好きな人が多かったという「法則」のようなものです。

ボストンキャリアフォーラムに来るメーカーレベルなら「知らなかった」ということは珍しいですが、そのメーカーの製品を使ったことがないということは珍しいことではありません。

しかし、やはり面接で実際に生きてくるのは「実経験」や「実体験」です

そのメーカーが作った製品を実際に使用していて、それが好きだから自分も作ったり売ったりする手伝いがしたい。

それだけでかなり強い志望動機になってくるのです。

なので、必然的にそのメーカーを好きな学生が最後まで生き残ります。

裏を返せば、BCFに参加する前からある程度製品のラインナップなどを頭に叩き込み、対策を立てることは可能です。

ちなみに、実際に製品を面接会場まで持ってきている強者もいて、内定を獲得していました。

また、社員よりも製品に詳しいなんて学生も生き残っていました。

それくらいの「パッション」を見せていくことが勝利の秘訣と言っても間違いではないでしょう。

④最終面接で油断するな!

ボストンキャリアフォーラムにくる外資系企業と日系企業の違いの一つとして、イベント中に内定が出るか否かというものがあります。

最近は日系企業でも3日間の内に内定を出す企業も増えてきましたが、未だに最終面接は本社面接というところも少なくありません。

ここでありがちなのが、最終面接は確認だけだと思い込んであまり対策をしていかないことです。

これは非常に危険です。

最終面接は社長であったり人事部長であったり、いずれにしても決定権のある人が行います。

なのでここで気に入られないとあっさりと落ちてしまいます。

最後まで気を引き締めて、確実に内定を取りに行きましょう。

就活は「All or Nothing」です。

【IBDは本当に新卒で行くべきか?】

あらゆる業界の中でもダントツに稼げる仕事――サラリーマンの頂点

それが外資系投資銀行の投資銀行部門(IBD)です

必然的に、ボストンキャリアファーラムに来る学生の中でもトップ層同士が争う狭き門となっています

誰もが憧れると同時に死人が出る程の激務でもあるIBD

その狭き門を潜るための裏ワザを紹介していきます

①インターンを逃すな

IBDへの応募を考えているのであれば知っていて当然かも知れませんが、インターンを逃すとほぼフルタイムで内定を取るのは不可能になります

何故かというと、そもそも採用人数が少ない上インターンした人の中から内定を取る人が多いため、ポジションが予め埋まってしまっている場合がほとんどだからです

例えば2014年のBCFではJPモルガンやUBSはフルタイムでIBDの採用を行っていませんでした

他のファームも勿論似たような状況ですので、誰かが蹴って空いたスポットの一つや二つを争わなくてはなりません

オッズで考えるとインターンを取って、そこから内定に漕ぎ着ける方が遥かに簡単です

勿論、インターンを得られたからといって内定を貰える保障はありませんし、通常50%以上の人はインターン後にふるい落とされます

それに、インターンを経験してその激務さを体験すれば、自分が合っているかどうかも分かるはずです

最近ではロンドンのメリルリンチのインターン生が死亡した事件をきっかけにインターンは夜の12時以降働けないという動きがゴールドマンサックスやシティグループなどで起こっています

それでも、フルタイムで働く場合は毎日2-4時AMまで仕事、しかも休日も無しなんてことがリアルに多いので、そんな生活に耐えられるかどうか適性を見てみるのが最善です

②リスクヘッジを怠るな

①にも書いた通り、外資系のIBDの場合インターンをしても内定まで漕ぎ着けられる人の割合は半分以下です

行ければそれはそれでいいのですが、行けなかった時の場合も想定して就活を進めていくのが最善です

基本的には外銀と戦略コンサルのインターンを両立して行うのがベストです

自分が合ってると思った方に行けばいいし、どちらかがダメでも行けた方に行けばいいだけなので

しかも外銀も、インターン期間が短い方がミスを犯したり居眠り・遅刻してしまったりなどのリスクも減るのでオススメです

勿論、人事側にも「コンサルのインターンがある」ということでプレッシャーを与えることができ、内定も出やすくなります

ただし向こうも最初から来る気もないのにインターンだけしに来る学生に慣れているため、内定が出た後は次の年のBCFに企業側として参加してもらうなどの方法で就活の手段を潰し、囲い込んできます

なのでコンサルのように内定が出てもオファーレターにすぐサインをしないで待ってもらうということはやや困難になってきます

③新卒に拘るな

最後に、日本の学生が就活する場合は「新卒カード」というものが大事になってきますね

何故かというと、日本の場合は終身雇用が一般的なので最初に入った会社で一生働く可能性が高いことと、一旦入ってしまうと辞めづらいし転職もしづらくなるからです

しかし、海外大生や留学経験者は少し話が違ってきます

仮に日本の企業に入った後でも、「英語力」「留学経験で培ったタフさ」など他の人が持っていないものを売りにできるからです

さて、IBDの話に戻りますが、外資系のIBDや戦略コンサルの場合人の行き来がかなり激しいです

というのも、すぐ首になってしまうからです

首になったからといって元IBDの人は結局IBDに転職することが多いため、入れ替わりが激しくなるのです

なので新卒で外資系投資銀行のIBDに入社するということには、2つのリスクが伴います

まず一つがこの首になるリスク

アナリストの内に首になってしまうと、転職先に不安が残りますね

勿論首にならない程優秀な人材であれば話は別ですが、基本的に日本にあるオフィスは海外の本部の支部扱いなので、本部の指示次第で人員が増えたり減ったりします

なので自分の能力に関わらず、景気のせいで首が飛ぶことも多々あります

そして二つ目が激務に耐えられるかというリスクです

上に上がっていくにつれて責任が増し、仕事量も増えていくコンサルとは違い、IBDは真逆です

一番下が一番きつい、それがIBDです

アナリストに関しては有名な書籍が人間ではない「猿」だと表現していますが、まさにそんな感じで酷使されます

肉体的・精神的にタフであれば問題ないのかも知れませんが、よく考えてみて下さい

アナリストでいる期間は3年間

その3年の間、稼げるのは年間1000-1500万

土日も含めて朝3時、4時まで働いてです

一般的に考えると新卒としてならかなり高い給与ですが、果たしてそのハードワークに見合ったリターンでしょうか?

恐らく一番リターンが大きいのは、新卒にある程度スキルのつく仕事をしてからMBAへ転職し、アソシエートとして外銀に転職することだと思います

なので新卒に拘る必要はあまりないですよ

BCFで駄目だったら外コンなり商社なり外資系メーカーになりに行き、転職しましょう


さて、IBDの業界研究などに関しては以下の書籍が必要不可欠です
まだ買っていない場合即購入し、BCFで他の学生よりリードしていきましょう



因みに、有名な黒木 亮の「トップレフト」や真山 仁の「ハゲタカ」なんかは他のサイトで紹介されていますが、小説としては楽しい反面役には立たないので時間がある人のみ読んでみて下さい

それ以外は上記の4冊がかなりためになりました

【ケース問題は練習すれば通る】

日本にあるマンホールの数は?

(資料を渡されて)この製薬会社は海外に進出すべきかどうか?

カフェの売上を求めた上、更に売上を上げていくにはどうすればいいか?

外資系のコンサルティングファームから内定を欲しければ、こういったフェルミ推定やケース問題は避けては通れない道です。

一見大変に見えますが、パターン化されているので地道に練習すればスラスラ解けるようになります。

ただ、正攻法以外にも有利になる方法がいくつかあるので紹介していきます。

①過去問などの情報を入手する

当たり前の事かも知れませんが、BCFにおいて同じ企業の場合毎年似たスタイルで問題を出してきます。

例えば、マッキンゼーは2時間のケース面接、BCGは軽いフェルミ・ケースの後のジョブ、ベインは事前電話面接からフェルミ・ケースをするなどです。

更に、ベインやデロイトなどは続けて同じ問題を出してくる可能性がある事も分かっています。

ベインに関しては、2013年、2014年は1時面接で同じケース問題が出されています。

その問題とは、「ジムを新しく作るにはどのくらいのコストがかかるか」です。

逆に、マッキンゼーやBCGなどは履歴書や軽い自己紹介で聞いてくる趣味などからフェルミに発展したりします。

例えば、実際にマッキンゼーで出てきた問題ですが、ビリヤードが趣味と履歴書に書いていた場合「日本にあるビリヤードのキューの数を求めて」などです。

こういう風に、過去にフェルミやケースを受けた先輩や友人から問題などの情報を聞いておくのはかなり重要になってきます。

②フレームワークは使うな

フェルミやケースの本などを読んでいると、よくフレームワークに当てはめて問題を解決していく手法が取られています。

しかし、実際にBCFで面接を受ける際、下手にフレームワークなんかを使ってしまうのはマイナスになります。

何故か?

フレームワークはケース問題の対策をしてきたという証拠になってしまうからです。

外資系コンサルの場合、フェルミ・ケースはナチュラルに解けて当たり前です。

事前に一切勉強せずにBCG、ブーズ、デロイトに受かったなんてことは多々あります。

というのも、面接官からすれば練習してきた事を見せつければハードルは上がる半面、何もバックグラウンドが無いのに問題をある程度解ければポイントは上がりますよね。

なのでベストなのは、死ぬ程練習していき、フレームワークなども頭に叩き込んだ上、何も知らないふりをして問題をスラスラ解く事です。

一番ダメなのは大して対策もせずに下手にフレームワークなんかを出してしまう事です。

③問題の相性が悪い時は変えてもらえ

どんなにフェルミやケースの練習をしても、自分が得意な問題とそうでない問題が出てきます。

面接本番の時、なるべく自分に得意な問題を持ってきたいですよね。

そういう風に誘導する方法は二つあって、一つは①のテクニックを駆使し、履歴書などから問題が出てくるパターンの場合は趣味欄に自分が出して欲しい問題に関連するものを載せておく事です。

例えば市場規模を求める事が得意であれば、趣味に1眼レフカメラなどと書いておけばカメラの市場規模を求める問題が出てくるかも知れません。

もちろん100%そうとは言い切れませんが、ある程度誘導できる余地はあります。

そして二つ目が、一旦出された問題にこう言うのです。

「その問題は本を読んで回答を知っているので、多分他の学生の方に対してフェアじゃないと思うので他の問題を出して頂けますか」

基本的には駄目とは言われませんし、言われても素直に解けばいいだけなので、失うものはそんなにありません。



さて、ケース対策に関してですが、以下の本は必要不可欠です。
まだ買っていないのなら今すぐに購入し、何周か解いてから面接に臨みましょう。


2014年にボストンキャリアフォーラムに来た外資系コンサルティングファームの一覧です(カッコ内は日系)。


ケース対策や各企業の特徴を紹介していきます。
 
(アビーム コンサルティング)

→日系ではトップのコンサル

→元デロイトトーマツコンサルティングで現在はデロイトグループを脱退

→泥イトと自虐的に呼んでいる


EY JAPAN GROUP

→BIG4系のコンサルティンググループ

→日本でのプレゼンスは然程高くない


A.T. カーニー

→戦略系コンサルで、元はマッキンゼーと同じファームだった

→日本では常駐型が多いらしくオートに強い


L.E.K.コンサルティング

→中堅の英国系コンサル


OLIVER WYMAN

→割と有名なファーム


KPMG LLP

→BIG4最弱

→コンサルの中でも最弱


Strategy& (Formerly Booz & Company)

→元ブーズ&カンパニー

→国際的にはマッキンゼー・BCG・ベイン(MBB)に次ぐ実力を持つ

→海外ではMBBに加えてブーズのBでMBBBと呼ばれる事も


ZS アソシエイツ

→中堅のコンサル


DELOITTE-デロイト トーマツ コンサルティング

→近年大量採用している

→BIG4系では最強で、国内のプレゼンスも高い(オートに強い)

→ウェブテストはSPI


(ドリームインキュベータ)

→日系のファーム


PwC PRTM MANAGEMENT CONSULTANTS

→国際的にはデロイトと並びBIG4をリードしている


プロティビティ

→中堅コンサル


ベイン・アンド・カンパニー

→国外ではランキング1位を取るほどの実力も

→国際色が強い

→ウェブテストは玉手箱だが、14年は無い可能性も


ボストン コンサルティング グループ

→日本でのプレゼンスが強い

→ウェブテストはSPIで英語・日本語を選べる


マッキンゼー・アンド・カンパニー

→トップの存在感を誇るコンサルティングファーム

→ウェブテストは独特のオリジナル

→ボストンでは3時間ケース


2014年のボストンキャリアフォーラムに来た外資系金融機関の一覧です(カッコ内は日系)。


ここでは花形である投資銀行部門(IBD)のみで話を進めていきますが、証券、債券、IT、ミドルオフィス、バックオフィスなどの採用も行っています。
 

RBS証券 (ロイヤルバンク・オブ・スコットランド)

→ バルジブラケット落ちだがある程度有名な英系投資銀行

→投資銀行部門の存在感は皆無

→ウェブテストはロジックとグラフ系


(SMBC日興証券)

→日系では野村に次ぐ存在感で案件数が多い

→ウェブテストは玉手箱


ゴールドマン・サックス

→バルジブラケットトップの存在感

→外資系では日系と提携しているモルスタを除けばトップの存在

→狭き門だがウェブテストは無い


J.P.モルガン

→バルジブラケットの中でも存在感を放つ

→ウェブテストは玉手箱だが、数学は表空欄系


シティグループ

→バルジブラケット中堅

→ウェブテストは無いが面接で詰められる


ドイツ銀行グループ

→バルジブラケットだた投資銀行部門の存在感は怪しい

→ウェブテストは玉手箱


(野村證券)

→日系トップの投資銀行

→IBDはソルジャー

→ウェブテストは玉手箱だが、他と比べると時間が短いので注意


バークレイズ

→英国系の投資銀行で英国系ではトップレベル

→日本での存在感は微妙で、リーグテーブル上での存在感は弱い

→ウェブテストはオリジナルの言語と係数(グラフ・表系)

→言語を選んで受験できるが日本語を選ぶと英語の翻訳版の問題が出てくるためやり辛い


(みずほフィナンシャルグループ)

→日系中堅の投資銀行

→給料が安い事で有名だがしっかりと教育してくれるらしい

→ウェブテストは玉手箱


モルガン・スタンレー

→三菱UFJとて提携しているが、ボストンでの採用はモルスタ採用で三菱モルスタ採用ではないので注意(たまに両企業が採用している)

→モルスタ組は三菱モルスタに出向という形で業務を行うが、三菱モルスタ組よりいい仕事に就けるらしい

→リーグテーブルにおいてトップの存在感を放つ

→ウェブテストは無い模様


UBS

→スイス系の投資銀行でバルジブラケットの一つ

→日本での存在感は弱めだが最弱ではない

→慶應大とのタイが非常に強い(ボストンにおいても)

→ウェブテストはグラフ表系のみ


↑このページのトップヘ